リニアモーター技術を活用した搬送ロボットシステム 「AsReader HAKOBU」を発表
最終更新日:2024年09月09日 15時30分
株式会社アスタリスク(本社:大阪市、代表取締役社長:鈴木規之、以下「アスタリスク」)は、リニアモーター技術を活用した搬送ロボットシステム「AsReader HAKOBU(アズリーダー ハコブ)(以下、HAKOBU)」を発表します。
HAKOBUはリニアモーター技術を使った縦横に加えて回転運動をすることができる搬送ロボットシステムです。基本的な搬送ロボットシステムは、リニアモーターを備えたパネル状の「基盤部」と、荷物などの物品を搬送するための「トレー部」とで構成され、トレー部はバッテリーなどの電力が不必要であり充電などすることなしに連続運用し続けることができるのが特徴です。また、それぞれのトレー部が自由に移動することができ運用に応じた自由な搬送空間をつくることができ、これらの技術により物流や生産現場での物品の搬送や、飲食店の配膳など、様々な現場での自動化/省人化に向けたアプローチを提案してまいります。
一般製品としての販売は、2025年夏を目処に開発をすすめておりますが、実際の運用として現場に合わせた運用は個別対応予定です。また、カメラを用いたAIシステムなどの開発も同時にすすめており、これらの技術を組み合わせたソリューションとして現場での運用のなかで構築していく予定です。
◾️商品概要
商品名: AsReader HAKOBU(アズリーダー ハコブ)
製品URL: https://asreader.jp/lp/hakobu
商品の概要: 配置としては、リニアモーターを備えたパネル状の「基盤部」と荷物などの物品を搬送するための「トレー部」とで構成されます。コントローラは、基盤部に配置したそれぞれのコイルを制御することによりトレー部を稼働させます。
基盤部の特徴: リニアモーターを組み込んだ基盤部は、臨機応変に組み立てて設置が可能なように「タイル状」として提供を予定。搬送するためのトレーは電源などをもたないため充電の必要性なども全くなく縦横に加え回転運動をすることが特徴であり、かつ複数を同時コントロールが可能です。
トレー部の特徴: トレー部は、リニアモーターの基本構成である永久磁石をもとに稼働するためバッテリーなどの電力が不必要であるため、充電するなどの面倒な操作をする必要がなく連続運転し続けることができるのが特徴です。また、レール、コンベアなどでの同一搬送の稼働ではなく、基盤部の操作によってそれぞれのトレー部が自由に移動することができるため。運用に応じた自由な搬送空間をつくることを可能としております。これらの技術により物流や生産現場での物品の搬送や、飲食店の配膳など、様々な現場での自動化/省人化に向けたアプローチを提案します。
想定する利用シーン: 次の現場での利用を想定しております。
1 物流現場での荷物搬送シーン
・荷物をトレーに載せての自動搬送、自動仕分けなど
・パレットや籠車などをそのままトレーに載せての自動搬送
・棚が移動するピッキング装置、回転運転などでのピッキング
2 生産現場
・半製品が縦横無尽に走るトレーの載せられ次工程に引き渡す製造ライン
・生産時の回転運動によるオペレーターの操作補助
3 飲食店
・トレーにのった飲食物の顧客席までの搬送、御膳の向きなども合わせて搬送
・飲食後の片付け補助
あくまで現在に想定しているものであり、様々な利用用途に使えるものだと考えており、これから利用用途の開発も実施してまいります。なお、想定シーン別に大きさなども変わってきますが、これらは実現場での運用ヒヤリングの中で商品化のプランは変更する予定です。
一般製品化の予定: 2025年夏からを予定しております。一般販売のための量産品としてのサイズや価格等の詳細情報は随時発表してまいりますが、ご利用のシーンに基づいた受託開発なども実施してまいります。また、販売協力をしてもらう代理店なども同時に募集していく予定です。
■リニアモーターについて
1 リニアモーターの構造
一般的な回転式モーターは、中央の回転する部分と、周囲の固定された部分とでできています。回転する側に永久磁石を組込み、固定側に包み込むように電磁石を配置して、電磁石の磁極を順次切替えながら、持続的に回転運動します。
リニアモーターは、回転式モーターの固定部分を切り開いて、直線状に敷設配置したものです。移動する側(車両)に永久磁石を組込み、固定側(レール)に配列された電磁石の磁極を連続的に切替えることで、直接に、直線運動の推進力を得ることができます。この基本原理をもとに、工作機械やリニアモーターカーに使われています。
アスタリスクのリニアモーターは、一般的な直線状の動作を、平面的に拡大した2次元リニアモーターです。アスタリスクは、従来のリニアモーターの技術を応用し、縦横方向への移動だけでなく、回転運動も含めた、自由度の高い稼働を実現します。
2 リニアモーターの利点
一般的にリニアモーターには、次のようなメリットがあります。
1 高速・高精度
2 低騒音・低振動・低発塵
3 充電等が不要なため連続運転での利用
4 マルチ制御(複数のトレーを各々に動かす)が可
5 経年劣化が起きにくくメンテナンス性に優れる
自動化の動きが加速する中、様々な物品の搬送・物流業務にこれらの技術が応用されていくものと考え、開発に着手いたしました。アスタリスクの画像認識などのAI技術と合わせることで、相乗効果のある製品・サービスの提供ができるものと考えております。
■展示会出展予定
なお、明日から開催の総合展では、本製品のコンセプト稼働品を参考出展させていただく予定です。
国際総合物流展 2024年9月10日(火)~13日(金)
場所:東京ビッグサイト(東京国際展示場)東1~8ホール
アスタリスクブース: 東5ホール ブース番号:5-302
展示会公式ホームページ << https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/ >>